Pythonによるインストール版Excelの自動操作を実現するライブラリ6選

インストール版のExcelを操作する基本的な方法
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Pythonは、その汎用性と豊富なライブラリにより、さまざまなタスクを自動化するために使用されています。その中でも、Excelの自動操作は特にビジネスシーンで重宝されるスキルです。

Pythonでエクセルを操作する方法には

  • インストール版ExcelをPythonで操作する方法
  • Office365のPython in Excelを使用する方法

があります。この記事では、Pythonを使ってインストール版Excelを自動操作するライブラリ6選を紹介します。

Pythonを使用することで、Excelファイルの読み込み、データの抽出、データの更新、ファイルの保存など、さまざまなタスクを自動化することができます。

目次

この記事で使用するPythonライブラリ

この記事では以下のPythonライブラリを使用します。

ライブラリ用途ライセンス
openpyxl.xlsx形式の読み書き、編集MIT
pandasデータ分析やデータ操作
(ExcelだけでなくCSV、SQL、JSONなどにも対応)
修正BSD
XlsxWriter.xlsx形式を作成、書き込み(読み込み機能はない)2条項 BSD
pyexcelシンプルで軽量(ExcelだけでなくCSVやODSにも対応)修正BSD
win32com.clientWindows環境限定でExcelを直接操作できるCOMライブラリPSF
xlwingsExcelを直接操作できるライブラリ(MacOSでも動作可)修正BSD

インストール版Excelの自動処理を実現するライブラリ6選

openpyxl

Excelファイル(.xlsx形式)の読み書きや編集を行うためのPythonライブラリです。セルのスタイル設定やシートの追加・削除、グラフの作成など、Excel操作に必要な幅広い機能が含まれます。

MITライセンスで提供されており、自由に使用、修正、再配布が可能で、商用利用も許可されています。

メリットデメリット
.xlsxファイルの読み書きが簡単
セルのスタイル設定、数式の使用、グラフや画像の挿入が可能
他の多くのライブラリと連携しやすい
.xls形式には非対応
パフォーマンスがやや遅く、特に大規模データセットの処理では効率が低下することがある
複雑な機能(特にマクロ関連)には対応していない。

openpyxlのインストール

PowerShellで以下のコマンドを実行してください。

pip install openpyxl

pandas

データ分析やデータ操作のための強力なPythonライブラリです。データフレームというデータ構造を用いて、データの読み込み、変換、集計、可視化などを効率的に行うことができます。ExcelやCSV、SQLデータベースなどからデータを簡単に読み込み可能です。

修正BSDライセンスのオープンソースであり、商用利用を含む自由な使用、修正、再配布が許可されています。

メリットデメリット
データフレームとしてデータを扱えるため、データ解析・操作に便利
簡単にExcelやCSVへの読み書きができ、データの整形も容易
大量のデータを効率的に処理できる
.xls形式には非対応
Excelファイルのスタイルやグラフ、数式の設定には非対応
Excelの細かい書式設定やレイアウト調整が必要な場合には不向き

PowerShellで以下のコマンドを実行してください。

pandasのインストール

pip install pandas

XlsxWriter

Excelファイルの作成・書き込みに特化したライブラリ。.xlsx形式のみ対応で、スタイル設定、グラフやチャートの作成などが可能です。

2条項 BSD(修正BSDから第三条を削除したBSD)で配布されており、商用利用を含む自由な使用、修正、再配布が許可されています。

メリットデメリット
Excelファイルの作成に特化しており、書式設定やチャート作成が簡単
パフォーマンスが良く、大規模なデータでも高速に書き込み可能
スタイル設定や画像挿入、数式もサポート
.xls形式には非対応
読み込み機能がないため、既存のExcelファイルの編集には不向き

XlsxWriterのインストール

PowerShellで以下のコマンドを実行してください。

pip install xlsxwriter

pyexcel

複数のスプレッドシート形式(Excel、CSV、ODSなど)に対応したシンプルなライブラリ。ファイル形式に依存せずにデータを扱えるため、データ変換にも役立ちます。

修正BSDライセンスのオープンソースであり、商用利用を含む自由な使用、修正、再配布が許可されています。

メリットデメリット
多くのファイル形式(.xlsx、.xls、.ods、.csvなど)に対応
APIがシンプルで、初心者にも使いやすい
データ変換やシート操作が簡単
高度なスタイル設定やチャート作成には対応していない
他のExcel特化ライブラリに比べると、機能が制限されることがある
パフォーマンスが若干劣ることがある

pyexcelのインストール

PowerShellで以下のコマンドを実行してください。

pip install pyexcel

win32com.client

Windows環境でExcel自体を操作できるライブラリ。Excelを直接操作するため、VBAのような機能もPythonで再現可能です。

PSFライセンスのオープンソースであり、商用利用を含む自由な使用、修正、再配布が許可されています。

メリットデメリット
Excelの多くの機能をPythonで操作可能(マクロ、VBA操作も可能)
Excelのリアルタイムでの操作ができ、複雑なExcel操作にも対応
Excelシートのグラフ、書式設定、マクロ操作などがそのまま利用可能
Windows環境限定(MacOSやLinuxでは使えない)
Excelがインストールされている必要がある
セットアップがやや複雑で、操作にはExcelの構造を理解する必要がある
Excelが実際に動作するため、他のプロセスやユーザー操作と干渉する可能性がある

win32com.clientのインストール

PowerShellで以下のコマンドを実行してください。

pip install pywin32

xlwings

WindowsとMacOSで使用可能なExcel操作ライブラリで、ExcelのフロントエンドとしてPythonの処理を実行でき、Excelのセルやシートにデータをリアルタイムで反映できます。

修正BSDライセンスのオープンソースであり、商用利用を含む自由な使用、修正、再配布が許可されています。

メリットデメリット
PythonからExcelをリアルタイムで操作でき、VBAの代替としても活用できる
Excelのセルやシートを直接操作でき、データフレームとシートの相互変換が容易
ユーザーが馴染みのあるExcelインターフェースでPythonスクリプトを利用可能
WindowsとMacOSの両方に対応
Excelがインストールされている必要がある
他のライブラリに比べてセットアップが少し複雑
リアルタイム操作はExcelのインスタンスを使用するため、他のユーザーと同時操作が難しい

xlwingsのインストール

PowerShellで以下のコマンドを実行してください。

pip install xlwings

まとめ

Pythonは、特にビジネス分野でのExcel操作を自動化するための強力なツールです。

この記事で紹介した6つのPythonライブラリは、それぞれの特徴を活かして、Excelファイルの読み書きやデータ操作を可能にし、業務の効率化に役立ちます。

openpyxlやpandasはデータの抽出や編集に適しており、XlsxWriterやpyexcelはExcelファイルの生成・変換に特化しています。

Windows環境でExcelの全機能を操作できるwin32com.client、そしてMacOSにも対応するxlwingsは、リアルタイムでのExcel操作を可能にする頼もしいライブラリです。

目的に応じたライブラリを活用し、Pythonを使ってExcel処理を効率化していきましょう。

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