【Pythonのrange関数】初心者のためのPython range関数講座

Pythonのrange関数は、数値のシーケンスを生成するための関数です。for文と組み合わせることで特定の範囲内で繰り返し処理を行う際に頻繁に使用されます。

あわせて読みたい

【Pythonのfor文徹底解説】初心者～中級者向け Pythonのfor文は非常に強力なツールで、初心者がプログラミングを学び始める際に必ず習得すべきものです。 この記事では、Pythonのfor文を使ってどのようなことができる...

この記事ではPython初心者を対象にrange関数の基本的な使い方から発展的な使い方までを詳しく解説します。

range関数の使い方: 基礎編

range関数は、指定された範囲の整数列を生成するための関数です。基本的な使い方から始めて、開始値やステップ値を指定する方法について解説します。

基本的な使い方

range関数の基本的な使い方は、range(終了)の形式です。ここで、終了は生成される数列の終点を示します。ただし、終了値自体は含まれない点に注意が必要です。

このコードでは、0から4までの整数が出力されます。range(5)は0から4の数列を生成し、それをfor文で反復しています。

# 基本的なrange関数の使い方
for i in range(5):
    print(i)

開始値を指定する

range関数では開始値を指定することもできます。形式はrange(開始, 終了)です。この場合、開始値から始まり終了値の手前までの数列を生成します。

このコードでは、2から始まり5までの整数が出力されます。range(2, 6)は2, 3, 4, 5の数列を生成します。

# 開始値を指定
for i in range(2, 6):
    print(i)

ステップ値を指定する

range関数のもう一つの引数として、ステップ値を指定することができます。形式はrange(開始, 終了, ステップ)です。これにより、指定されたステップ幅で数列を生成します。

このコードでは、1から始まり2ずつ増加する数列が出力されます。range(1, 10, 2)は1, 3, 5, 7, 9の数列を生成します。

# ステップ値を指定
for i in range(1, 10, 2):
    print(i)

range関数の使い方: 発展編

発展編ではrange関数のより高度な使い方について解説します。負のステップ値の指定、rangeオブジェクトの性質、リストへの変換方法、範囲チェック、ネストされたrangeの使用などについて説明します。

負のステップ値

range関数では負のステップ値を指定することも可能です。これにより開始値から終了値までの逆順の数列を生成することができます。

このコードでは、5から1までの逆順の数列が出力されます。range(5, 0, -1)は5, 4, 3, 2, 1の数列を生成します。

# 負のステップ値
for i in range(5, 0, -1):
    print(i)

rangeオブジェクトの性質

range関数はリストやタプルとは異なり、rangeオブジェクトというイミュータブル（変更不可）のシーケンスを返します。このrangeオブジェクトは、メモリ効率が非常に高いです。数値が生成されるのは実際にアクセスされたときだけであり、大量の数値を扱う場合でもメモリを効率的に使用できます。

このコードを実行するとrange(0, 10)と表示されます。これはrangeオブジェクトであり、直接のリストではないことを示しています。

# rangeオブジェクトの確認
print(range(10))

rangeオブジェクトをリストに変換する

必要に応じてrangeオブジェクトをリストに変換することもできます。list()関数を使用して、rangeオブジェクトをリストに変換します。

このコードではrange(5)がlist()関数によってリストに変換され、[0, 1, 2, 3, 4]として出力されます。

# rangeオブジェクトをリストに変換
numbers = list(range(5))
print(numbers)  # 出力: [0, 1, 2, 3, 4]

範囲チェックにrangeを使う

rangeオブジェクトは、特定の数値が範囲内にあるかどうかをチェックするのにも便利です。Pythonのin演算子を使用して、数値がrangeオブジェクトに含まれているかどうかを確認できます。

このコードでは、3がrange(5)の範囲内にあるため、「3は範囲内です」と表示されます。

# 範囲チェック
if 3 in range(5):
    print("3は範囲内です")
else:
    print("3は範囲外です")

複雑な例: ネストされたrangeの使用

最後にrange関数を使った複雑な例を紹介します。ここでは、ネストされたforループと組み合わせて、複数のrangeを使用する方法を見ていきます。

このコードでは外側のループがrange(3)でiを反復し、内側のループがrange(2)でjを反復しています。これにより、iとjの全ての組み合わせが出力されます。

# ネストされたrangeの使用
for i in range(3):
    for j in range(2):
        print(f"i: {i}, j: {j}")

まとめ

range関数は、数値のシーケンスを効率的に生成し、for文などで繰り返し処理を行う際に非常に便利です。開始値、終了値、ステップ値を指定することで、柔軟なシーケンスを作成できるため、幅広い用途で活用できます。