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Pythonライブラリのライセンスとは?初心者向けに解説
Pythonを利用してプログラムを開発する際、さまざまなライブラリを活用することで効率的に機能を実装できます。しかし、これらのライブラリにはそれぞれライセンスが存在し、その使用条件を理解することが重要です。
この記事では、ライブラリのライセンスとは何か、そしてその種類について初心者向けに解説します。本記事を通じて、ライセンスの基本概念や主要なライセンスの種類について理解し、安全にライブラリを活用できるようにしましょう。
ライセンスとは?
ライセンスとは、著作権者が著作物の使用を許可するための規定です。Pythonやその他のプログラミング言語のライブラリも著作物に該当し、これらのライブラリを利用する際には著作権者が定めたライセンスに従う必要があります。
ライセンスは、ライブラリをどのように使うことができるか、どのような条件で再配布や改変が許可されるかを明示しています。これにより、Pythonプログラムは法的に保護された形でアプリケーションを制作し、共有することができます。
代表的なライセンスの種類
ここでは代表的なライセンスを紹介します。ここで紹介したライセンス以外にも様々なライセンがあるので、ライブラリを使用する際は必ずライセンスを調べるようにしましょう。
パブリックドメイン
パブリックドメインとは著作権が放棄され、誰でも自由に使用、改変、再配布できる状態を指します。パブリックドメインのライブラリは、商用利用を含め、あらゆる目的で制限なく利用できます。著作権の制限がないため法的なライセンス条件も存在しません。
CC0
CC0(クリエイティブ・コモンズ・ゼロ)は著作権者がその作品に対するすべての権利を放棄し、パブリックドメインと同様に扱うことを明示するライセンスです。使用、改変、再配布、商用利用に関して一切の制限がありません。
参考
修正BSD
修正BSDライセンスまたは三条項BSDライセンス(BSD 3-Clause License)はソフトウェアの使用、改変、再配布を許可しています。商用利用も可能です。ただし、再配布時には元のライセンス文と著作権表示を残す必要があります。
なお、単にBSDといった場合は修正BSDを指すことが多いですが、稀に四条項BSDなどを指す場合もあるので要注意です。
参考
MIT
MITライセンスはシンプルで許容範囲の広いライセンスです。使用、改変、再配布が許可されており、商用利用も可能です。ただし、再配布する際には元のライセンスと著作権表示を残す必要があります。
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Apache License 2.0
Apache License 2.0は商用利用を含めて自由にソフトウェアを使用、改変、再配布できるライセンスです。改変されたコードを再配布する場合は変更点を明示する必要があります。
また特許に関する条項も含まれており、ライセンスされたソフトウェアの利用者が特許侵害の訴訟を起こすと、そのライセンスが失効するという規定があります。これによりソフトウェアに対する特許侵害の訴訟を防止し、安心して使用できます。
参考
GPL
GPL(GNU General Public License)は自由ソフトウェアの理念を推進するためのライセンスです。使用、改変、再配布は許可されていますが、ソフトウェアを再配布する場合、そのソースコードも公開し、同じGPLライセンスで配布しなければなりません。商用利用は可能ですが、同様の条件が適用されます。
ソフトウェアを公開しない場合(個人利用、社内限定での利用など)の場合はソースコードの公開は不要です。
参考
AGPL
AGPL(GNU Affero General Public License)はGPLの条件をさらに拡張したライセンスで、ソフトウェアがネットワークを介したアプリケーションに利用した場合にもソースコードの公開を求めます。商用利用は可能ですがAGPLと同様の条件に従ってソースコードを公開する必要があります。
GPL同様、ソフトウェアを公開しない場合(個人利用、社内限定での利用など)の場合はソースコードの公開は不要です。
参考
LGPL
LGPL(GNU Lesser General Public License)はGPLの緩和版でライブラリに特化したライセンスです。LGPLでライセンスされたライブラリを使用するソフトウェアが必ずしも同じライセンスで公開される必要はなく、商用ソフトウェアでも利用可能です。ただし、ライブラリ自体の改変を行った場合はソースコードをLGPLライセンスで公開する必要があります。
GPL同様、ソフトウェアを公開しない場合(個人利用、社内限定での利用など)の場合はソースコードの公開は不要です。
参考
Pythonそのもののライセンスはどうなっている?
PythonそのものはPSFライセンス(Python Software Foundation License)というオープンソースライセンスの下で提供されています。このライセンスはPythonソフトウェア財団公式がPythonの著作権を保持していることを示し、ソフトウェアの自由な使用、改変、再配布を許可しています。
PSFライセンスは非常に寛容で使用に関する制限がほとんどありません。商用利用も含め、どのような目的であってもPythonを自由に利用できます。ただし、再配布する際にはライセンス文と著作権表示を残す必要があります。また、Pythonの名前を使用する際にはPSFの許可が必要です。
PSFライセンスはMITライセンスに非常に似ており、ソースコードの公開を義務付ける制約もなく企業や個人が安心して利用できるライセンスとなっています。この柔軟性がPythonの広範な採用と普及に寄与していると言えます。
参考
ライセンスを調べる方法
googleなどで「ライブラリ名 License」等で調べればヒットしますが、ここではライブラリを使用してライブラリのライセンスを調べる方法を紹介します。
PowerShellでpip-licensesをインストールします。
pip install pip-licenses
PowerShellでpip-licensesを実行します。
pip-licenses
インストール済みのライブラリ一覧とライセンスが表示されます。なおpip-licensesそのもののライセンは表示されません(pip-licensesはMITです)。
まとめ
ライブラリのライセンスは、そのソフトウェアの利用方法や制限を決定する重要な要素です。特に商用利用を考慮する場合、どのライセンスが適用されているかを確認し、それに従った利用を行うことが求められます。
初心者のうちはライセンスの種類や条件に戸惑うかもしれませんが、各ライセンスの基本的な違いを理解することで適切な選択と利用ができるようになります。